B to B広報 ~B TO Bでもテレビパブリシティを獲得する術はある!

BtoB企業からのお問い合わせは、
「うちはテレビに出るのは無理ですよね…」
「C向けじゃないから広報活動をどうすればよいのか分からない!」
というご相談からスタートすることが多いもの。
BtoB市場は事業内容が分かりにくかったり、対象となるステークホルダーが限られていたりと、広報・宣伝が難しいと捉えられがちです。
でも…本当にそうでしょうか?
私たちのクライアント様には、BtoB企業で広報活動を積極的に展開し、一般メディアでの露出を獲得している企業もたくさんいらっしゃいます。

BtoB企業の広報

「広報が難しい」のはどの業種・どの企業も同じです。
特にBtoBの広報が難しいと感じられるのは、「視覚化」と「一般化」に工夫が必要だからかもしれません。

「視覚化」するには、業務の内容や、事業の特徴や、企業の工夫が画像・映像で見て分かるようにする必要があります。
「一般化」するには、その業界や周辺の関係者でなくても興味が持てる、一般生活者でも分かりやすい内容に訴求内容をUPDATEする必要があります。

「打合せ」の風景一つとっても、試作品を試したりできるメーカーと違って、IT企業やシステム開発企業などは、ほとんどがPCに向かって打ち合わせをするシーンで、画像・映像で切り取っても何の仕事をしているか分かりませんよね。
これでは業務の内容を伝えることも、それを一般化して生活者に興味関心を惹くことも、難しくなります。

そのため、あまりビジュアルが必要ない「新聞」や、その事象を語るのに読者が同じ目線で情報を受け取ってもらえる「専門紙・誌」には比較的容易に取り上げられることがあるし、取り上げられる想像もつきやすいと思います。
最も情報提供が難しいメディアは、最も視覚化・一般化が必要なテレビだと思います。

そしてこの一般化・視覚化のコツさえつかむことができれば、広報の基本である「ステークホルダーへのコミュニケーション」の準備ができたということ。
BtoB企業の広報は半分以上達成できたようなもの!です。
この「素材を工夫する」という点において、C向けビジネスとほぼ同じだということが理解できれば、それほど「BtoB企業の広報は難しい」と考える必要もないと思います。

それでも難しい場合の“手始め”の広報作業

その「視覚化」「一般化」が難しいんだよ…
というお声もたくさんいただきますし、私たちも、解決法を毎回クライアント様と一緒に探し続けています。
その中で、手始めの作業としてお勧めしているのが、社内リソース、とくに人的リソースの情報整理です。

手始めに洗い出すのは社内の「ヒト」リソース
「社内リソース」というと社内広報向けの情報と捉えられがちですが、決してそんなことはありません。
特に「視覚化」するためには効果的なリソースです。

今回の新しいサービスのプロジェクトリーダーは、育休中にこの開発のソリューションを思いついたかもしれない。
育休中だったことの理由は?メリットは? …など話が広がれば、企業広報として働き方の訴求の面も生まれます。

また、新しいプロジェクトのメンバーになった新入社員は、学生時代に取り組んでいたことが意外なところで活かされ、プロジェクトの課題のブレイクスルーになったかもしれない。
その学生時代の“ガクチカ”とは?どんなブレイクスルーになった?…などの話題に転じれば、新人の成長物語に繋がるドキュメンタリ―の要素も生まれます。

コツは「マッチング」
基本的に、toBでもtoCでも、メディアリレーションのテーマは「マッチング」です。

社内リソースが、ソーシャルモーメントやユーザーモーメントとどうマッチするか?
視覚化に有効だとリサーチした“プロジェクトリーダーの働きぶり”というリソースも、その人の偏愛的な趣味が仕事に繋がっているという一面が分かり、

趣味番組に広がるかもしれない(最近“クセ強”な一般視聴者をマニアさんだのなんだのと取り上げるテレビ番組も多いですし)。
そんな自由な発想を活かせる会社があるならとリクルート系の企画に取材されるかもしれない。

広報は事実を伝えることが重要ですし、
メディアは事実を伝えることが必要なので、
捻じ曲げることも創作することもできませんが、世の中事の関心事と社内リソースをどこでどのように結びつけるか、によって面白さや興味関心が何杯にも倍増します。
この「マッチング作業」が最も広報に於いて必要な作業だと思います。

まとめ

私たちは、クライアントのオリエンを受けるとき、必ず「経緯」を聞きます。
その裏側に、何かが隠されているかもしれないから。
経緯の中に、会社の全体の課題や成功の秘訣や働く人の苦労が見えることがあるから。
インハウスの方々にも、必ず必要な視点であると思います。

その広報の原則に則れば、BtoB企業の広報活動も、特別なものではないのです。

上部へスクロール