「取材が来る」プレスリリースの書き方は本当にあるのか

ワイヤーサービスが普及してから、プレスリリース自体が増えました。
メディアからすると以前からこのプレスリリース勝手に送り付けられてくる問題に悩まされていたのが、
デジタル化が進んで楽になった部分と、
本当に興味あるものをリリースから見つけるのが大変になった部分と、両面あります。

プレスリリース本来の目的に忠実に

プレスリリースの目的 = メディアから取材を獲得するためのもの。
             または、目にした人に買ってもらうためのもの。


と、捉えられていることが多く、クライアント側の希望は分かるものの、本当にそうかちょっと待って、とご説明することもしばしば。

プレスリリースの目的は、「事実を正しく分かりやすくと伝える」こと。この一択です。
この「分かりやすく伝えた」先に、メディアから興味を持ってもらったり、ひいてはその情報を受け取った人に、興味を持ってもらって購買行動に移っていただける、というもの。
のため、「メディアから取材が来るリリースの書き方」なんていうのは、存在しないのですが、では、「正しく分かりやすくする」にはどうしたらいいのか。
まずは基本を押さえること、それはやってる・分かっている、というリリースライターも、これを突き詰めた先が、「正しくわかりやすく」なのです。

●タイトル
 リリースは、まずタイトルが命です。
 キャッチーな言葉の組み合わせ+事実、が基本です。
 キャッチーな言葉は、時節に合わせたり、特徴の1つだけを強調したり。

●構成
 タイトル (>サブタイトル) >リード >本文
 (>概要、商品やイベント等であれば) >画像など >連絡先
 というのが一般的な構成要素ですが、
 本文のところが力の見せ所です。ここで、分かりやすく、魅力が伝わるように。
 これが商品なのかサービスなのか、商品だとしても消費財か食品か…など、
 ジャンルによって異なりますが、あまり書くことないな…という場合などは、その開発経緯を
 記載することをお勧めしています。リバイバル商品だったとしても、企業がリバイバルするには
 理由があるもの。なぜ発売に至ったか、その道程がドラマチックに響くこともあります。

●写真
 画像選びが一番センスが問われるかもしれません。
 “映え写真“も大切ですが、まずそのプロダクトが伝わる写真を入れ込むこと。
 最近イメージカットだけで済ませているリリースも多いようですが、せっかくワイヤーサービスを
 使っているならプロダクトの切り抜きを置いておいた方が、画像貸出の手間が省けます。

当然のこと、と思われるかもしれませんが、意外と出来ていないリリースが多いものです。
リリースか、チラシかはメディアから見れば一目瞭然で、チラシっぽいと信頼感が下がって、メディアが問い合わせるには躊躇することも。

PRパーソンが書く場合でもクライアントにチラシ風テキストを求められることも最近は多いのですが、
メディアに取り上げられるためには、むしろ、配信時間や配信タイミングやらメディアの配信先の選定やら、「配信するやり方」の方に工夫のしどころがあります。

「リリースの書き方」はまず基本を突き詰める方が、重要です。

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