PR会社の実力は「編集力」!伝わる情報の作り方と継承法

新規のクライアント様のお問合せや、コンペや相見積もりのご提案が増える時期。
広報・宣伝を新たに外部発注するため、PR会社やマーケティング会社を選んでいる最中という企業のご担当者様も多いと思います。
「どこのメディアが多いですか?」をよく聞かれるので、弊社では自社紹介の際に必ず先に説明していますが、この「どこのメディアが強い」というのは、勘違いされていることも多い質問です。

PR会社であればメディアリレーションが出来るのは当たり前、その力量は「コネクションがあるかどうか」ではなく、「編集力」に現れます。

いつの時代も注力したい広報活動1位は…

毎年、『広報会議』(宣伝会議社)の企業の広報担当者へのアンケート結果が発表されますが、
「注力したい広報活動」1位はメディア対応、
「(PR会社に)外注したい広報活動」1位もメディア対応。例年のことです。

メディアリレーションを重視している、しかもそれを外注して強化したい企業が多いということですが、
PR会社で「メディアリレーション」が出来るのは当たり前です、それがPR会社の力の発揮しどころです。

でも、昔と違って、「仲の良いプロデューサーがいる」だけで決まるモノではありません。
もちろん、昔だってそれだけで決まってきていたわけではありませんし、
仲が良くなって、PR会社のスタッフとメディアのスタッフの意思疎通がうまくできていた方が、
お互いが求めるものが理解しあえて良いメディアリレーションに繋がります。

でも、その先に必要なのが「情報の編集力」なのです。

今やリサーチやストーリー形成はAIでも出来る

メディアリレーションにも情報が必要なのは既知の事実。
どのメディアでいつ・どのような企画があるか、企画方針はどのような文脈か、その企画に合うクライアントのリソースは何か…
情報を収集し、組み合わせて掛け合わせることが必要です。

情報の収集や、そのストーリー形成は、今やAIでもできます。
でも、「メディアリレーション」という相手が居る交渉である以上、AIでも何でも作られたストーリーや、リサーチした内容を、相手にカスタマイズして編集し、合致させ、それをうまくプレゼンするまでが、PRパーソンの力量になります。

情報の編集力とは

具体的には以下のような要素が求められます。

1)情報の取捨選択
クライアントの持つ情報の中で、メディアやターゲットが本当に求めているものは何かを見極め、不要な情報を省く力。

2)ストーリー構築力
ただの事実の羅列ではなく、メディアや読者が関心を持ちやすい形でストーリーとして組み立てる力。例えば、「新商品発表」という事実を、社会的背景やトレンドと結びつけて語ることで、ニュース価値を高める。

3)ターゲットに合わせた表現力
メディアごとに求められるトーンやスタイルを理解し、それに適した表現へと情報を変換する力。例えば、新聞向けなら簡潔で論理的な表現、SNSならカジュアルで視覚的な要素を強調するなどですし、テレビ1つでもコーナーとストレートニュースで必要な要素や表現は異なります。

3)適切なフォーマットの選定
プレスリリース、インフォグラフィック、動画、SNS投稿など、最適なフォーマットを選び、情報を効果的に伝える力。

これらをどのように組合せ、編集できることができるかが、PR会社の腕の見せ所です。

企業の広報部にも根付くのか

この力をクライアントに提供するためには、コンテンツ制作だけでなく、トレーニングやコンサルティングを通じた継承が重要です。長期的に広報部内に編集力を根付かせるには、プロセスの標準化やフィードバック文化の醸成が鍵となります。

その文化を社内に継続的に持たせられるご意向があるクライアント様には、弊社もフィードバックの際にプロセスから説明し、広報活動を「外注」というより「並走」という形で伴走させていただいています。

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