テレビ局の1年

2024年、明けました。本年もよろしくお願い申し上げます。
テレビ局の一年の始まりは、1月よりは4月ですが、新しい年が明けたタイミングでテレビ局の一年について、ざっくり1クール(=3か月ごと)におさらいして、年度末に備えて広報計画の立案にも役立てていただければと思います。

冬(新春1-3月)

年始は1週間くらい特番編成が当たり前でしたが、最近は通常の編成に戻るのが早くなりました。特番の予算がかさむのと、通常編成の方が実は数字が取れるようになってしまったことも影響して、ドラマも早く始まる傾向にあります。

既に多くの帯の報道・情報番組が、今年は本日4日から放送を再開しています。
年始はだいたい、受験・バレンタインの話題を中心に、企画ものが予定されていき、2月中旬になると、新年度・新生活の話題にシフトします。

既に4月の改編動向が発表されていますが、新番組の準備も忙しくなります。
日テレの『世界一受けたい授業』『SHOWチャンネル』、テレビ朝日の『週刊ニュースリーダー』、フジテレビの『KinkiKidsのブンブブーン』『トキタビ』。
旧ジャニーズの番組が多いですが、それ以前に長寿番組が終わるのも淋しいことです。

春(4-6月)

4月の大型改編に備え、3月上旬には帯番組とゴールデンの編成が確定し、下旬には深夜の編成も発表になります。
5月のGW明けにはSDGsウィークを設定する局も多いので、3月下旬からリサーチ・取材が始まります。編成で大忙しなのは新春ですが、制作現場はリニューアルやらテコ入れやらを同時に始めるので、10月の次に忙しいかもしれません。

GWが終わると夏のイベントのスポンサー営業が始まり、事業部と営業が忙しくなります。昨夏から、各局コロナ前同様のイベント規模に戻りました。テレ朝は旧ジャニーズを起用するのかしないのか…など、今年も4月の改編を終えて早々に話し合われて行きます。
意外と知られていませんが、広告枠は早い段階で相談したほうが良いですが、イベント出稿は、ギリギリに値崩れする場合も…スペースや出展内容にもよりますが、交渉によっては早くから決断しない方が良い場合もあります。

夏(7-9月)

次のクールは7月から。夏季休暇に入る企業も多いので、8月まで企業ネタが立て込み、逆にお盆時期に取材できる企業が減ることがバラエティの企画ものなどでは悩みの種となります。逆にこの時期に企業潜入企画の取材などのチャンス。2月と8月はもともと経済の動きが鈍ると言われていますが、企業のニュースも減少傾向にあるので、情報番組の企画コーナーなどはネタ枯れする傾向にあります。

逆に9月は新学期に加え、様々な記念日やイベントが増え、秋の連休などもあるので企業プロモーションが活発化。この時期にイベントを組むと、メディアの誘致は激戦…ということもしばしばです。

秋(10-12月)

10月は再び、大型改編のシーズン。4月から始まった新番組などは、ここで大きくシフトチェンジを迫られる場合もあります。
クリスマスシーズンに向けて、以前はドラマも一番気合が入ったラインナップになることが多かったのですが、最近は、ドラマに関しては季節が関係なくなっているようです。

年末年始特番は10月から「企画出し」が始まります。各制作会社と打合せ、色々な特番に入り込もうと私たちPRパーソンがそわそわし始める季節です。

こうやって一年を振り返ると、だいたい大型の企画でも3か月、直近なら2か月程度前にネタを持ち込めば、検討してもらえる傾向にある、テレビ局の動向(もちろん企業の予算はもっと前に押さえなくてはいけないと思いますが)。

年末年始のイベントもあり、特番もあり、1月の改編もあり…で、タレントさんの冬休みが始まるまでに全部撮り終えなくてはならなかった、一番忙しかった12月を終えて、心機一転ガンバロウ!というのがテレビ局の今です。

ウエ・コーポレーションでも、一緒に新しい企画を立ち上げる楽しい企み・企てを、始めていきます。

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