CMの撮影現場、イベントの準備の様子など。「舞台裏」の映像は、関係者だけが知る特別な光景ではなく、PRに有効なリソースとして、ブランドの信頼と共感を生む最強のPRコンテンツにすることができます。
なぜか。消費者や生活者は、磨き上げられた完成品の裏側に「人間らしさ」や「本物感」に心を動かされます。また、単純にCM撮影の裏側などはタレントさんの撮影に挑む姿が見られるのは単純に楽しいものです。メイキング映像には、「ブランドの本質」と「FUN」の両方が詰まっています。
メイキング映像を制作する際の5つのポイント
1. 「目的」を最初に決める
メイキング映像といっても、目的によって撮るべき素材はまったく異なります。ブランドの世界観を伝えたいのか、出演・登壇者にフォーカスしたいのか、担当者やスタッフの人柄を見せたいのか、制作へのこだわりを訴求したいのか。目的を曖昧にしたまま撮影すると、使いどころのない映像の山で、編集にも時間がかかります。プロジェクト開始前に「この映像で何を伝え、誰に何を感じてもらうか」を明確にしておくことが大前提です。
2. 「本番前」から撮影を始める
メイキング映像の撮影は本番当日から始目ればいいと思っていませんか?最も「物語」が生まれるのは準備段階です。企画会議でのやり取り、スタッフの試行錯誤、リハーサルでの失敗と改善。こうした場面が視聴者の共感を呼び、「ただのPR映像」ではなく「ひとつのドキュメンタリー」として機能します。可能であれば、プロジェクトの早い段階からカメラを回し始めることをおすすめします。
CMのメイキングの場合は、出演タレントなどにフォーカスしたテレビのエンタメコーナー向けの映像なので「本番当日から」の撮影が中心ですが、それでもステークホルダー=生活者=視聴者の興味関心は、「裏側」です。出来るだけスタジオに入る前からカメラを回してよいかなど、タレントサイドと事前に交渉をすることが有効です。多くの場合、メイク前だからNG、となるのですが…
タレントを中心としたメイキング映像でも、イベント登壇なら一日密着風、に仕立てて取材することが可能か、交渉することもあります。
3. 「主役」を人物に置く
映像の中心に「モノ」ではなく「人」を据えることが、エンゲージメントを高める鍵です。ディレクターが演出意図を語るシーン、スタッフが細部にこだわる手元のカット、出演者がNGを出して笑い合う瞬間——こうした「人の表情と言葉」が記憶に残ります。視聴者は人物を通じてブランドの温度感を感じ取ります。
4. ナレーションや字幕で「文脈」を補う
メイキング映像は、見る側に業界知識がない場合も多いため、何が起きているのか伝わりにくいことがあります。「なぜこのカットにこだわったのか」「このセットはどれくらいの時間をかけて作ったのか」といった情報を、テロップやナレーションで補足することで、映像の「すごさ」が伝わります。字幕はSNSでの音声オフ視聴にも対応できるため、必須と考えてください。
ただし、テレビ番組に貸し出す場合は「白素材」が原則。両方アーカイブしておきましょう。
5. 尺は「目的×プラットフォーム」で決める
「メイキングだから長くていい」は誤解です。SNS向けなら15〜60秒のショートクリップ、YouTubeや自社サイト向けなら3〜8分程度が目安です。長尺の場合は冒頭30秒で「見続ける理由」を作ることが離脱を防ぐポイントになります。1本の撮影素材から複数の尺・切り口のバージョンを作ることも、コストパフォーマンスの面で非常に有効です。
メイキング映像の主な活用方法
SNS・ショート動画での「小出し」展開
InstagramリールやTikTok、X(旧Twitter)などでは、完成品の公開前後にメイキングの断片を小出しにする手法が効果的です。CM公開前に「撮影の裏側をちょっとだけ公開」とすることで期待感を醸成し、公開後には「このシーンはこうして撮られた」と補足することで話題を長持ちさせます。1回の撮影で複数回の投稿ネタが生まれる、コンテンツ効率の高い戦略です。
自社サイト・採用ページでの信頼構築
企業サイトや採用ページにメイキング映像を掲載することで、会社の文化・価値観・チームの雰囲気を言葉よりもリアルに伝えることができます。「この会社はこんなふうに仕事をしている」という具体的なイメージは、採用候補者だけでなく、取引先や投資家に対する信頼形成にも寄与します。
プレスリリースや取材対応への活用
メディア関係者へのプレスリリースにメイキング映像のリンクを添付することで、記者や編集者が「記事のネタ」を見つけやすくなります。テレビや雑誌に取り上げられる際の素材提供にもなり、パブリシティの可能性が広がります。
CMメイキング映像の場合は、情報解禁前に映像をしかるべきメディアに持ち込み、事前交渉が必要です。
イベント会場・展示会でのループ上映
自社のブースや展示スペースでメイキング映像をループ再生することで、商品や活動への理解と関心を自然な形で深めることができます。スタッフによる口頭説明の補助としても機能し、来場者の記憶に残るブース体験を演出できます。
まとめ
メイキング映像の本質は、「こんなに手間をかけて作っている」という事実の可視化です。それはそのまま、ブランドへの信頼とこだわりの証明になります。完成品だけを見せる時代は終わりつつあります。プロセスを見せることが、次の時代のPRの核心です。メイキング映像の企画・制作・活用戦略について、ぜひ私たちにご相談ください。




