「代理業」としてはもったいない!「PR会社」を「パートナー」にする向き合い方

「PR会社の選び方」としてこちらのページにもエントリしましたが https://uecorp.co.jp/marketing20230517/
弁護士や税理士を選ぶのと一緒、PR会社でなくても「代理業」を単なる外注先として選んではもったいない起用の仕方になります。
PR会社の選び方、そして「パートナー」に格上げしていく付き合い方・向き合い方の秘訣があります。

「代理業」の考え方を改める

「代理店」というと一番最初に思いつくのは一般的には「旅行代理店」かもしれませんが、プロモーションに携わる人たちにとっては「代理店」=「広告代理店」だと思います。

営業代理、事務代理、法務や行政代理、幅広く考えれば物流や配送先もパートナーになりえます。
旅行や広告、保険だけでなく、最近は退職まで何でも「代理」「代行」する時代。
エージェント業は「採用」もそうですが、自社のことをいかにわかっていただいた上で、プロの目線を光らせていただけるか、が発注元が外注する理由です。
その視点は、「パートナー探し」としてとらえていただかないとうまくいかない、と私たちは考えています。

代理業を単なる「外注先」としてとらえることは、お勧めしません。特に、PR会社においては。

一方で、何でも「代行」してもらうつもりで丸投げするのは違います。自分が行きたい旅先を、自分の希望も伝えずに旅行代理店にプランニングしてもらえるでしょうか?
発注する側も、思考を巡らせて、いかに自社のことを理解してもらった上でプランニングしてもらえるか、一緒に考えていただきたい、と私たちは思っています。もちろん、そのやり方が分からないクライアント様も多いので、それはプロの視点でヒアリングさせていただきながら。

そのためには、発注ポイントを明快にしていただきつつ、フルに使いこなして信頼関係を築かせていただきたいのです。

発注時のポイント

1.目的とニーズを明確に
まず、どの業務をどの代理業に依頼するか明確にすること、それ以外の業務は別のところに頼んでいるようであれば、その情報も開示すること。
その方が求められていることが明快になる場合がありますし、仕事というのは有機的につながっているものですから、出来るだけ「広報活動」なら全般を1社に限定し、分業させない方が、自社の情報共有も楽になりますよね。
時には、外注先同士で連携させることも有効です。私どもは、クライアントが発注している広告代理店様と連携して仕事を勧めることも有りますし、時にはクライアントからの情報共有を外注先同士で共有したほうが早く、クライアントにとっても煩雑で無くなることも有ります(もちろんクライアントの了承を得た上で、ですが)。

2.信頼性と実績の確認
外注先にも特異不得意があります。例えば弊社は、テレビパブリシティを強みとしたメディアリレーションを得意としていますが、一部広告代理店の業務と思しきWEB広告のバイイグや成果報酬は不勉強です。希望されれば代行することも有りますが、その業務を強みとする他社をご紹介させていただくことも有ります。
ココは正直に話してくれない外注先もあると思いますので、良くヒアリングしましょう。

発注前に複数社とやり取りをし、見積りをとることもあると思いますが、その手間を省くために私どもは、よく「その業務なら●●社や××社さんが得意です」とご案内することも有ります。PR会社様からもご発注いただく我々だから出来ることでもありますが…

3.連絡体制の確保
広報というのはタイミングや、スケジュール管理が非常に重要になります。
昨今の「働き方改革」の風潮とは異なるとは思いますが、突発的な事案が発生した場合にも相談できる連絡体制の確保はマストです。
週刊誌にすっぱ抜かれた…のような事態は一般的な企業では生じにくい事案だと思いますが、食品会社が食中毒をおこした、社員の不正が発生して車内のリスクマネジメントに対応しなければならないなど、昼夜を問わずクライアントにとってPR会社をパートナーとして頼る必要性が生じることはいくらでもあります。

その時に「土日は連絡とれません」「20時以降は電話NG」などと言ってられません。なぜならば、私たちは「クライアント広報の代理」だからです。広報と同じ目線で、同じ対応を代理できるようにしていくことが業務のためです。
日ごろから、その体制というのは連携してくれるPR会社で無いと、「パートナー」として信頼するのは、難しいと思います。
もちろん、そういった緊急事態が発生する可能性を低減するのもPR会社の仕事ですが、万が一発生した時に備えておけるのも、信頼関係の一つです。
弊社はそのために、必ずメインの担当者以外にも、クライアント様とのホットラインを複数ご提示しています。

「信頼関係」が「実績」につながる

PR会社の業務は、相手のパートナーになること、なのです。
そのための信頼関係を築けるために、相手の業務範疇を理解し、自社の製品やサービスだけでなく、企業風土や状況や人間関係までも理解してもらった上で業務にあたってもらうと、より効果のあるPR実績を残してくれると思います。

これ、私どもとメディアの関係性作りにも似ています。
「メディアには開示したくない」「都合の悪いことは取材を断る」という風土の企業もあるかもしれませんが、メディアに良いところを、良いように取り上げて頂けるように、逆にマイナスなところはマイナスである理由が伝わるように・出せないならなぜ開示出来ないのかを明快に伝えて、
こちらと同じ目線になっていただくことが、よりよく報じて頂ける鍵となると思います。

AIみたいな代理業、代理店が効率が良くて素晴らしい、みたいな考え方の業種やサービスに出会うことが最近増えましたが、
代理業の本質はその限りではない、ということは日本のビジネスパーソンなら、心しておくべきだと思います。

上部へスクロール